溶岩プレートの選び方
石の種類・サイズと厚み・形・ベルト・溝
溶岩プレート選びで迷うのは5つです。石の種類、サイズと厚み、形、ベルト、溝。ご家庭なら黒玄武の20cm角から。飲食店は30mm厚を基本に、1人前の15cmから卓用の30cmまで席に合わせて選びます。迷ったらこの2つから選んでください。
以下は、製造元の石工への質問と回答(Q&A票)をもとに、5つの迷いを順に説明したものです。
1. 石の種類:黒玄武か、安山岩(玉華)か
匠が扱う溶岩は2種類です。どちらも火成岩でありながら、重金属などの毒性物質を含まない石です(分析結果は安全性のページへ)。
黒玄武(くろげんぶ)
「黒(水墨)玄武」と呼ばれる希少な玄武岩質の溶岩です。目に見える気泡があり、食材の余分な脂をよく吸います。蓄熱力(熱を蓄えて離さない力)が高く、焼き具合は安山岩より優れます。石工が手加工で仕上げた日本製です。迷ったら黒玄武です。
安山岩(玉華・ぎょくか)
名城の石垣にも使われる堅い石です。黒玄武より少し温まりやすく、油跳ねも少なめですが、脂の吸収力と蓄熱力は下がります。正直に書くと、製造元は玉華を小さいサイズ以外は積極的に勧めていません。価格が高いわりに、早い段階でヒビが浮きやすいためです。玉華を選ぶなら小型に限ります。
| 項目 | 黒玄武 | 安山岩(玉華) |
|---|---|---|
| 焼き具合 | ◎ | 〇 |
| コスト | 〇 | △ |
| 耐久性 | 〇 | △ |
| 蓄熱力 | 〇 | △ |
| 脂の吸収力 | 〇 | △ |
| 重量 | 〇 | △ |
| 温まりやすさ | △ | 〇 |
| 油跳ね | △ | 〇 |
※油跳ねは、孔にたまった脂が洗いきれていない場合に稀に起こります。
2. サイズ:人数と、コンロの五徳で決める
角型は15・20・25・30cmの4サイズです。人数の目安は次の通りです。
| サイズ | 人数の目安 | 厚み |
|---|---|---|
| 15×15cm | 1人・お試し | 30mm |
| 20×20cm | 1〜2人 | 20mm |
| 25×25cm | 2〜3人 | 30mm |
| 30×30cm | 3〜4人・店舗 | 30mm |
カセットコンロで使うなら、コンロの五徳に載る大きさを選びます。プレートがボンベの上にかかると、遠赤外線でボンベが過熱して危険です。安全な使い方は使い方のページにまとめました。
イワタニの「タフまる」「タフまるJr.」「炙りや」には専用サイズがあります。石は黒玄武と同じで、違いは寸法だけです。規格外のサイズも相談できます。板材から切り出すため、比較的短い納期で作れます。
3. 厚み:20mmか、30mmか
厚みは20mmと30mmの2種類です。20mmは20cm角のみで、15・25・30cmは30mm厚です。
| 項目 | 20mm | 30mm |
|---|---|---|
| 耐久性 | △ | 〇 |
| 脂の吸収力 | △ | 〇 |
| 遠赤外線量 | △ | 〇 |
| 低温調理のしやすさ | △ | 〇 |
| 温まる速さ | 〇 | △ |
| 軽さ | 〇 | △ |
| 価格の安さ | 〇 | △ |
30mmは肉厚になるぶん、耐久性と脂の吸収力が増します。石に触れる熱(接触熱)は同じですが、遠赤外線と輻射熱(石から放たれる熱)が増えるため、より低い温度で焼けます。低温で焼けると、肉のうま味成分であるグルタミン酸やイノシン酸が壊れにくく、縮みが少なく、焦げにくく、煙も抑えられます。製造元の熱源実験では、30mmが遠赤外線量を最大化できる上限でした。黒玄武の30mm厚は匠で最も人気があり、特に飲食店に選ばれています。
20mmは軽く、価格を抑えられ、温まるまでの時間が少し短いのが利点です。ただし脂の多い食材では、裏面に脂がにじむことがあります。30mmではまずありません。
まとめると、持ち運びや価格を優先するなら20mm、焼き上がりと耐久性を優先するなら30mmです。
4. 形:角型が基本
匠の基本は角型です。丸型や、木製台に載せるステーキ皿もありますが、主にコスト面で不利なため、取り扱いの割合は少なめです。ご希望の場合は飲食店・輸出業者様のページからご相談ください。
5. ベルト:割れを防ぐのではなく、割れても使える
側面にステンレス製の高耐久ベルトを付けられます。石の表面を加熱やコーティングで変える加工(脂を吸う気泡を潰してしまう加工)ではなく、側面から強制的に圧力をかけて締める製造元独自の設えです。溶岩は稀に割れやヒビが入ります。ベルトがあれば、割れやヒビが入ってもそのまま使えます。
ただし、ベルトは割れやヒビを防ぐものではありません。
直火で加熱して使うなら、製造元はベルト付きを推奨しています。ベルトなしは、100℃程度までしか温めない保温用の扱いです。ベルトなしで直火に使う場合は、割れて使えなくなるリスクを理解したうえでのご購入になります。
ベルトの幅は10mmと20mmがあります。20mm厚には10mm幅を案内していますが、20mm幅も選べます。オーブンで蓄熱や保温を繰り返す使い方では、細いベルトのほうが緩みが早く出る場合があります。
6. 溝と窪み:どちらもオプション。通常は不要
溝
通常の食材なら、溶岩がほぼ脂を吸収します。豚の三枚肉のように脂が極端に多い食材では、吸収が追いつかない分の脂を、表面張力で一時的に溜めるのが溝の役目です。デザインとしても人気があります。
ただし、通常の使い方なら溝は無くても問題ありません。製造元もオプションの位置づけで、溝ありは価格が上がります。豚バラをよく焼く方と、見た目を重視する方だけ選んでください。
窪み
焼き面を彫り込む加工です。食材や脂がこぼれにくくなり、見た目も変わります。ただし彫り込むぶん強度が下がり、質量が減るため遠赤外線量も減ります。焼き面も小さくなります。すべて手作業のため、コストと納期がかかります。窪みの深さは石の厚みで変わります。高耐久ベルトを付ければ、窪み加工でも高頻度の使用に耐えます。
迷ったらこれ
- 1人・まず試したい:黒玄武 15cm(30mm厚)
- 家族で:黒玄武 20cm(20mm厚)か 25cm(30mm厚)。直火ならベルト付き
- 飲食店:黒玄武・30mm厚・ベルト付き。サイズは席に合わせて(1人前の提供なら15cm、卓の中心に据えるなら25〜30cm)。溝はお好みで(脂の多い食材が多い店で特に役立ちます)
サイズと厚みの組み合わせは黒玄武 溶岩焼肉プレートの商品ページで選べます。色味や孔の大きさは天然石のため個体差がありますが、使用に問題はありません。



